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時価総額倍増のGMOインターネット

以下では、最近のGMOインターネット株式会社(証券コード:4784)の株価急騰の背景を、グループ再編と事業承継、業績見通しの大幅改善、新規成長ドライバー、そして市場の評価動向という切り口で整理します。

概要

2025年1月1日に親会社・GMOインターネットグループからネットインフラ事業とインターネット広告・メディア事業を承継し、「新生GMOインターネット」が誕生。これに伴い、2025年12月期の営業利益見通しが前期比約58倍となる80億円に大変貌を遂げる見込みとなり、市場では12年ぶりの年初来高値、さらには25年ぶりの上場来高値更新への期待が高まっています。こうした業績・成長ストーリーに加え、国内内需株としての安定感や「GMO GPUクラウド」など新規成長ドライバーへの期待感が買いを強め、株価は急騰しています。

1. グループ再編と事業承継

1.1 再編の背景と目的

2025年1月1日付で、GMOインターネットグループのインターネットインフラ事業(ドメイン、クラウド・ホスティング、アクセス事業)とインターネット広告・メディア事業を統合し、新生「GMOインターネット株式会社」を設立。市場環境の変化に迅速対応するため、経営資源の最適化とグループシナジー創出を目指した組織再編である 。

同再編は、グループ各社間でノウハウ共有のハブとなり、AI活用やブランド育成などの経営ノウハウを横断的に活用するための土台づくりでもある。

1.2 承継事業の内容

承継されたインフラ事業には、ドメイン登録やクラウド/ホスティングサービスといった「岩盤ストック収益」モデルが含まれ、安定した収益基盤を形成する。

また、ネット広告代理事業および広告配信ソリューション提供事業も承継対象で、両事業の相乗効果で収益性を一段と高める狙いがある。

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2. 収益見通しの大幅改善

2.1 2025年12月期業績予想

2024年12月期の営業利益は1.39億円だったが、2025年12月期は80億円の計画。前期比約58倍の大幅増益予想に市場の注目が集まっている。

売上高も750億円と、前年同期比で数倍規模に拡大する見通しで、業績変化率の大きさが株価を押し上げる要因の一つとなっている。

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2.2 新規成長ドライバー:「GMO GPUクラウド」

中期的な成長ドライバーとして注目される「GMO GPUクラウド」の本格稼働が業績のさらなる拡大を期待させており、投資家心理を刺激している。

3. 市場の評価と株価反応

3.1 12年・25年ぶり高値更新

2025年4月3日、同社株は10%超の急騰で年初来高値を更新し、2013年8月以来約12年ぶりの高値圏に突入した。

その後、4月16日には一時で前日比約24.5%高の2,510円まで上昇し、2000年9月以来約25年ぶりの上場来高値を更新した。

3.1 12年・25年ぶり高値更新

米中貿易摩擦やトランプ政権の関税政策に左右されにくい国内内需型成長株としての特性も、消去法的な買いが入る背景となっている。

証券掲示板でも「大相場の始まり」との強気意見が多く見られ、投資家心理の高まりが株価を一層加速させる材料となっている。

4. 広告事業・インフラ事業の相乗効果

インフラ事業のストック収益モデルと、広告・メディア事業のマーケティングノウハウを融合させることで、Web集客力が強化され、広告ストック収益も拡大。これにより収益の安定化と成長加速を同時に実現するシナジーが市場に評価されている。

経営資源の統合によるコスト効率化や、AI・テクノロジーを活用した新商品開発など、再編効果が随所に現れている点もポジティブに受け止められている。

まとめ

GMOインターネットの株価急騰は、2025年1月のグループ再編による事業承継で業績見通しが大きく改善し、特に2025年12月期の営業利益80億円(前年1.39億円)という予想が市場に強いインパクトを与えたことが最大の要因です。

さらに、「GMO GPUクラウド」などの新規成長ドライバーへの期待、インフラと広告事業の相乗効果、国内内需株としての安定感が買いを加速させ、12年・25年ぶりの高値更新という結果につながっています。今後も業績の具体的な進捗と、新サービスの立ち上がり動向が株価のカギを握るでしょう。

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