平均取得単価による節税
平均取得単価によって少しだけ節税する方法があります。
まず、平均取得単価についてですが株式を購入した際の1株あたりの単価になります。
株を売却した際には、売却金額から平均取得単価を引いて譲渡益税徴額を求めます。
ここで注目すべきなのは、小数は切り上げるという点です。
具体例
とある銘柄を1000株で考えます。
税率は分かりやすいように20%として表現しています。20.32%でも良いのですが、今回の例では関係ないため
ケース1-節税を意識しないと
99円で1000株買って、100円で全て売ると1000円の利益に約200円所得税がかかり、800円弱が増えます。
この時、平均取得単価は99円です。
ケース2-節税を意識した場合
99円で900株、100円で100株買って、100円で売ると900円の利益ですが平均取得単価は、切り上げで100円なので税がかからず、900円が増えます。
平均取得単価は、99円×900株+100円+100株/1000株なので99.1円となり切り上げると100円になります。
売却金額:100,000から平均取得単価100,000を引く為譲渡益が0円となる為です。実際には99,100円で取得しているため900円の利益です。
利益は900円と少ないケース2ですが税引き後で見ると税金がかからない分お得になります。
100株で出来るパターン
一部の銘柄やPTS(私設取引システム)の場合は1単元でも150.1円など小数ありの単価で取引ができます。
150.1円で購入し、150.2円で売却すると10円の利益ですが、譲渡損益上は15020円から切り上げられた15100円が引かれ、80円損したということになり他で利益を上げていると相殺され還付金がでます。
注意点
クロス取引なんかでも出来るらしいのですが、判例で株価操作(仮想売買)になったケースがあるとか。
ただ、脱税という意味で裁かれたことは無い認識です。
単元数が多くなると取得単価1円の違いで税金の額も増えるので所得税の計算法は理解しておいた方がお得です。